ぷりんのはじっこ

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ぷりん好きの、大学三年次編入合格後のおはなし

編入試験不合格体験記 平成31年度奈良女子大学文学部人文社会学科文化メディア学コース

※この体験記は以前、編入学基礎1(2単位)さんに寄稿していたものです。編入学基礎1(2単位)さんのサービス終了に伴い、お引越ししました。

こんにちは。葵(@No_AA89BD)です。

体験記を書くと言いながら、前回の体験記を公開してから長い時間が経ってしまいました。すみません。お待たせしました。今回も、編入学基礎I(2単位)さんにお世話になりました。ありがとうございます。

本稿では、平成31年奈良女子大学文学部人文社会学科文化メディア学コースの3年次編入受験について扱います。タイトルにもある通り、不合格体験記です。ここを受験するしないにかかわらず、志望理由に関係することから見た不合格の理由を書いた箇所 (5-2) だけでも目を通していただけると嬉しいです。 それではどうぞ!

 

目次

 

1. 本稿を読む前に

本稿を読む前に、私の千葉大学の合格体験記を読んでほしいです。本稿は、千葉大学の体験記を読んでくださっていることを前提として書いてあります。一連の私の受験体験を、受験校ごとに書くことにしましたが、すぱっときれいに分けて書くことが難しかったためです。自己紹介や編入を志した理由などの諸々のことは、私の編入体験記の第1号である千葉大学の合格体験記の方でまとめてあります。すみませんがよろしくお願いします。

 

千葉大学の合格体験記はこちらからどうぞ↓

purin-no-hajikko.hatenablog.com

 

2. 奈良女子大学文学部人文社会学科文化メディア学コースの試験内容

試験は一日のみ。筆記試験(専門科目・現代国語・外国語)と面接があります。外国語の試験で英語を選択する場合は、出願時のTOEICのスコアが使用されます。スコアの換算については募集要項に記載あり。午前中に筆記試験が行われ、お昼休憩をはさんでから面接試験があります。

詳細につきましては、各自で、奈良女子大学のHPや募集要項の確認をお願いします。本稿の最後にリンク貼っておきますね。基本情報は大学の公式のものにお任せし、それ以外のことについて記述します。

 

2-1. 筆記試験

筆記試験の科目は3つ。専門科目、現代国語、外国語。

また、奈良女子大学は、直近3年分の筆記試験の過去問をHPで公開しています著作権の関係上、現代国語の本文についてはHPで公開されていません。現代国語の本文を見たい方は、オープンキャンパス編入希望の学生対象のイベントの際に現地で見せてもらいましょう。問題用紙を撮影させてもらうことができます。

 

2-1-1. 専門科目
  • 試験時間:90分

解答用紙は、

  • A4サイズ、縦置き横書き(罫線あり)
  • 複数枚重ねられた状態で右側がホチキス留めされていて、冊子のようになっている
  • 大問1は1問につき2枚書けるようになっている(裏面は使用不可)
  • 大問2は1問につき1枚

座る席や列は指定されていましたが、コースごとには分かれていませんでした。試験開始時刻が近づいてくると、受験番号と受験するコース名が書かれた封筒が配布されます。封筒の中身は、問題冊子、解答用紙、下書き用紙。封筒は、試験終了後に解答用紙のみを入れた状態で回収されます。問題冊子と下書き用紙は各自持ち帰ることができます。嬉しいね。なぜって?それは、口述試験の時に筆記試験の問題について聞かれるからです。口述試験までに問題用紙を見直しておくことができるんですね。問題用紙が手元に残るっていいことよ。

 

出題内容

大問1

(1)~(4)のうちから2つを選択して解答する。

 (1) メディアリテラシーについて。概念およびその実際のあり方。

 (2) 興福寺について。

 (3) 「アートと現代社会」について。具体例も。

 (4) 文化社会学文化人類学・文化地理学・考古学・民俗学・観光学のうちいずれかの専門書を1冊取り上げて書く。

(1)(4)を選択しました。(3)を選ぶか(4)を選ぶかで少し迷いました。

 

大問2

(1)~(8)のうち3つを選択して記述する。

(1) アノミー (2) 調査倫理 (3) 巫女

(4) 土偶 (5) プロパガンダ (6) エスノグラフィー

(7) 高度経済成長期 (8) 柳田国男

私は(4)(5)(8)を選択して解答しました。

 

2-1-2. 現代国語

現代国語は学部共通問題なので、文学部受験生は全員同じ問題を解きます。

  • 試験時間:75分
  • 問題用紙は試験終了後に各自持ち帰る

解答用紙は、

  • A3サイズで、大問1と大問2で1枚ずつ
  • 解答欄にはマスや区切りの線はなく、枠のみが印刷されている
  • 右端がホチキス留めされている

 

出題内容

大問1 山本理顕『権力の空間/空間の権力‐個人と国家の<あいだ>を設計せよ‐』より

 

大問2 堀江敏幸『その姿の消し方』より

 

2-1-3. 外国語

私は英語を選択したため、当日は外国語の筆記試験はありませんでした。事前に提出したTOEICのスコアで代替されました。英語選択をした人は、試験当日の集合時刻も2科目めの集合時刻となります(集合時刻については受験票に記載あり)。

 

 

※専門科目と現代国語の出題内容について

この記事を書いているときに、出題内容の項目をどのように書くか悩みました。原因は過去問の公開期間です。過去問は大学のHPから入手することができるため、あえて私がここで書く必要はないような気がしました。しかし、公開されている過去問は直近3年分のみです。本稿を3年以上後に読んでくださった方は過去問を入手することができないことを考えると、簡潔ではあっても書いておく方がいいような気もしました。

考えた末に書いたものが、上記の内容です。公開期間が設けられていることの意味も考慮した書き方にしたつもりです。専門科目については比較的詳しく書きましたが、現代国語に関しては、出典のみとしました。専門科目を割と詳しく書いたのは、この後に書く面接内容にできる限り具体性を持たせたいと考えたからです。

申し添えますが、受験しようと考えている方は大学側が公開しているものを必ず見てください。あくまでも私が書いたことは参考程度にとどめておいてくださいね。

 

2-2. 面接

試験時間は18分くらい、面接官は4人でした。この4人は、文化メディア学コースの先生全員です。お昼休憩の後、受験者はコース毎に指定された待機室(面接が行われる部屋の2つ隣の部屋でした)に移動します。面接開始時刻になると、面接官の先生1人が、待機室にいる受験者を1人ずつ呼びにきます。面接は受験番号順。ドアが開いていた面接の部屋に入室して受験番号と受験者氏名を面接官の先生から確認された後、面接スタートです。

 

面接内容

  • 志望理由(時間指定なし)
  • 志望理由書に付け足したいことはあるか
  • 筆記試験の手ごたえはどうだったか
  • 筆記試験の解答に付け足したいところはあるか
  • Aを知らない人にも伝わるように、Aを説明して(Aと表記して伏せているが、実際は、私の研究したいことに関する単語がAに入る)
  • どのように勉強したのか
  • 今の学部で勉強して、何を学んだか
  • 大問2の解答として書いた著書以外で、柳田国男の本で知っているもの
  • 土偶の記述(筆記試験の私の解答)は何の資料を参考にしたのか
  • ルース・ベネディクトの『菊と刀』を選んで書こうと思った理由(私は専門科目の大問1(4)で文化人類学について書くことを選択したため、この本に言及して解答した)
  • (【編入前の大学】は文化史強いのに)なぜ【編入前の大学】を出ようと思ったのか
  • 大学院でここに来ればいいのではないか
  • あなたの研究と〇〇との関連はどのようか

 

4人の面接官のうち、1人は主な進行役で質問も多く、2人はいくつか質問してきて、あとの1人は質問してきませんでした。主に進行役の先生から、圧迫面接の印象を受けました。これがいわゆる圧迫面接か...って思いましたね。でも、泣くほどの圧迫面接ではないかな。

志望理由書と筆記試験の解答に付け足したいことがあるかという質問に対しては、どちらも「はい」と答え、付け足しました。しかし、必ずしも付け足さなくてはいけないってことはないと思いますね。私見としては、特に志望理由書の内容は、無理に付け足さなくてもいいと考えます(付け足したくせに)。志望理由に関してはどうせ後々つっこまれるので、あえて付け加えて墓穴を掘る必要はないと思うからです(私は墓穴を掘るタイプ)。他方、付け足すことのメリットとしては、志望理由書のつっこんでほしいところに質問を誘導できることが挙げられると思います。わざわざ付け足したのだから、面接官の先生方も付け足した部分についてさらに聞いてみたくなりますよね、おそらく。実際、私は、付け足した研究内容についての部分を次の質問でつっこまれています。付け足す付け足さないは個人の判断でいいかと。付け足す付け足さないが合否に直結するとは考えにくいかなと思います。

 

3. 筆記試験対策

3-1. 英語(TOEIC代替)

私のTOEICのスコアはお世辞にも高いとは到底言えないので、他の方の勉強方法を参考にしてください。ほんとに。とりあえず書くけどね。勉強方法までは言及しないことにします。参考の参考のそのまた参考程度にしてください。

TOEICの対策を始めたのは2年生の4月くらいでした。受験に使用するために受験したTOEICの試験は、5月から9月までの4回(8月は実施していないため)。それまでTOEICの公開テストは一度も受けたことがなかったです。TOEIC IPテストを1年生の12月に受けたきりでしたね。

使用していた教材は、以下の通りです。

TOEIC用の単語帳は「金フレ」を使用していましたが、併願校の英語の独自試験のために他の単語帳も使っていました。他の単語帳も並行して使用していたのは、通っていた予備校で指定されていたものがあったためです。TOEICに特化するのであれば、単語帳は「金フレ」のみでいいと思います。「公式問題集」は本番に近い形で勉強できます。特にリスニングのスピーカーがいい印象です。リスニング音声はスマホにダウンロードして聞いていました。また、公式問題集は最新のもの(この記事公開時の最新は4かな)でいいと思います。「完全攻略模試」は、丁寧な解説がほしい人にはいいかもしれません。

 

3-2. 専門科目

大問2の用語説明問題について。過去3年分の出題された用語を調べると、井上俊, 長谷正人編 (2010)『文化社会学入門 ‐テーマとツール‐』(ミネルヴァ書房) に載っている用語が多いことに気づきます。大問2で提示されている8つの用語のうち4つはこの書籍内に登場しているんですよね、3年間。大問2は8つの選択肢から3つを選んで記述する形式なので、対策としてこの書籍を使うことには意味があると思われます。しかし、この書籍は用語集ではないため単語帳のようには書かれてはおらず、用語は文章の中で登場します。これだけでは対策として十分だとは言えないです。しかしこの書籍は、実際に文化メディア学コースの講義で教科書として指定されていて(HP上のシラバスより)、コースの教授たちの文章も入っています。このことを考えると、読んでおいて損はない一冊だと思います。内容もおもしろいし、執筆者たちのおすすめの著書や参考文献も載っているので個人的にはおすすめです。

その他、使用していた著書を下にあげておきますね。何度も繰り返して読んだものもありますが、一度しか読んでいないものもあります。文化メディア学コースの教授たちの著書が多めです。また、文化社会学、メディア論、観光社会学を専門になさっている先生方の著書を使用していました。文化社会学、メディア論、観光社会学を扱っている著書を使用したのは、文化メディア学コースの試験問題、先生方の専門、カリキュラムがこのあたりだなと思ったからです。これらの領域は元々の私の専門と親和性が高い(と思ってる)ため、先生方の名前・専門領域についてはあらかじめ多少知っていました。多少ね。人選(?)に少々偏りはあると思いますが...。

先生方の名前や専門分野なんて知らないから、どんな本を読めばいいのか全く分からないという方。まずは志望校の先生方の論文や著書を見ましょう、読みましょう、使いましょう。著書の一冊目、論文の一本目に手を出せばあとは芋づる式に関連文献に出会うことができます。また、researchmapを利用するのもいいかもしれませんね。研究者の名前や研究分野で絞り込んで検索できます。例えばAさんをまず検索します。するとAさんの研究分野や実績を見ることができます。また、リンクを貼ってくれていたら、Aさんの論文にとぶこともできます。出版物の一覧もあります。researchmapは研究者本人が登録するものなので、どこまで研究者のページが充実しているかは研究者によって結構違いますね。それから、Aさんのページの端を見ると、Aさんと似た研究をしている人を見つけることもできます。研究者単位で探すことができるのです。

 

3-3. 現代国語

これをこれだけやりました!と堂々と書きたかったのですが、ここに書けるようなことはしてないんですよね。残念なことに...。私がやっていたのは、高校時代に溜めに溜めた進〇ゼミの教材です。そう、私は溜めるタイプの人でした...。進〇ゼミやってないよ!あなたと違って私は溜めないでコツコツ全部やってきたよ!って方々からクレームが来そうですね。

勉強に使用する教材は、大学受験レベルの記述解答の練習ができるものならどれを使ってもいいと思いますね。私が高校生の時に使用していたいいずな書店編集部 (2015)『改訂版 プログレス 現代文総演習 完成編』(いいずな書店) (これは学校専売品なので入手はちょっと難しいかも)など、この辺りの教材で対応できると思います。解説が丁寧な教材がいいです。解き終わった後に解説や解答例を読み込み、自分の解答について考えます。間違った箇所は、どうして間違えたのか、どのあたりが間違いだったのかを自身の中で明確にすることが大切だと思います。解き終わった後のパワーアップは解説様様です。

また、毎日は解かなくていいと思いますが、定期的に問題は解いていた方がいいと個人的には思います(他の人がどうなのかはわからないけど)。問題に触れていない時間が長いと読解力が低下したり記述が全くできなくなったりということはないのですが、やりにくいなと思うことがあるからです。現代国語の問題を解く感覚のようなものがあると私は思っていて。その感覚は、長期間問題を解かないでいると鈍くなる気がします。一度わかるようになったプリンの味は忘れないけど、長期間食べないでいるとプリンの銘柄当てができなくなるようなものですかね (違う) (伝われ...!)

 

4. 編入試験とオープンキャンパス

編入試験を受ける大学のオープンキャンパスには行ったほうがいいの?行くべき?ということについてここでは書きますね。結論としては、私は、時間と金銭に無理でなければオープンキャンパスに行くといいと思います。ただ、絶対に行かなければいけないわけではないです。オープンキャンパスに行く時間がもったいない!とか、交通費高すぎ!このお金は参考書や受験料に使いたい!って方はそれでいいと思います。

ではなぜ私はオープンキャンパスに行くことをおすすめしているのか。理由は二点あります。

 

第一に、モチベーションを上げることができるから。志望校の持つ空気感やそこに通う学生さんたちの姿、キャンパスの様子などを体感すると、ここに行きたい!という気持ちが強くなると思います。また、私がオープンキャンパスに行った時、在学生の方々とお話ししていたらそのままお昼ごはんを一緒に食べることになりました(あの時はありがとうございました...)。授業のことや先生のこと、ゼミのこと、奈良のこと、女子大のことなど、お昼ごはんを食べながら多くのことを聞くことができました。オープンキャンパスは日常の大学の姿とはまた別の姿だから本来の姿は見えない、と言われることがあります。しかし、オープンキャンパスは自分から学生さんや先生とコンタクトをとるのにぴったりな機会だと考えます。オープンキャンパスでない時もコンタクトはとれますが、オープンキャンパスの際は相手側も来訪者と話すことをある程度見越しているからです。自分自身にとっても相手側にとっても、話しやすい・聞きやすい機会であると思います。

それから、正門の写真を撮って毎日のようにその写真を見てましたね。来年度から自分がここの学生として通う姿を想像していました。毎日ここの商店街を抜けて大学まで行くんだなとか、キャンパス内で鹿を愛でたい!!とか。

 

第二に、オープンキャンパスのプログラムに組み込まれている模擬講義の内容が編入試験に出題されるかもしれないから。「かも」なので絶対に出るってわけではないですよ。ただ単に私がちょっとだけラッキーだっただけかも。かも、というか本当にラッキーだっただけだと思う。こういうこともあるんだねと知ってもらうくらいでいいかな、これは。試験に出なかったじゃん!!って言われても私は責任とれません。悪しからず。

こんなことはそうそう起こることではないと思いますが、とりあえず書いておきますね。そもそも「ただ単に私がちょっとラッキーだっただけかも」ってどういうことかというと、オープンキャンパスの模擬講義の内容が専門科目の試験で実際に出ていたってことです。模擬講義で扱っていたトピックが選択肢の中にあったんですよ。問題用紙に書かれた選択肢を見た瞬間、心の中でガッツポーズしましたね。解答には、模擬講義で先生が話していたことを盛り込みました。もちろん、模擬講義の内容だけでは解答として不十分なので模擬講義の内容以外のことも書きましたよ。筆記試験の解答や面接の時に、オープンキャンパスに行っていたことをアピールできるよってことです。オープンキャンパスのネタは、志望校に対する熱意を伝えることのできる一つの要素となりうると考えます。第一志望感が増しますよね。プラスに働かなかったとしても、マイナスになることはないと思います。

 

5. 不合格の理由を考える

さて、ここではなぜ不合格だったのかについて考えたことを書きます。この記事のメインですね。

不合格の報告を予備校の先生にした際、弱音を吐いてしまった私。受験直後に不合格の感触があったとはいえ、やはり自分の受験番号が合格者の一覧になかった時は、なんとも言えない気持ちでした。受験した4校のうちでは奈良女の合格発表が最初。合格発表日には既に3校の受験が終わっていました。奈良女は奈良女の合格発表しかしない(当たり前)ですが、奈良女が不合格だった時は、他の3校も不合格と言われたような気持ちになりました。ここがダメならもうどこもダメ、といった感じ。1校目の合格発表って精神的な影響力が大きいなと今では思います。...受かっていてほしかった。

筆記試験が終わった後、もう変わらない試験内容・出来を引きずることはよくないですが、反省点と向き合うことでまだ受けていない他大学の試験に活かすことができます。そこで、私自身で試験全体を振り返ったり、予備校の先生に筆記試験の感触や面接試験の再現問答を話したりしました。考えられる不合格だった原因は2つかなと思います。筆記試験におけるものと、志望理由(+面接)におけるものです。

 

5-1. 筆記試験

筆記試験というよりかはTOEICのことなのですが、TOEICのスコアが悪かったのが不合格になった原因の一つであると考えます。外国語科目の筆記試験の点数に換算すると6割程度しかなかったです。スコア低いね。もっと早い時期からTOEIC対策をしていればなあと思いました。編入試験に合格した方々が声をそろえて言っていることではありますが、TOEICの勉強はできるだけ早く始めるのがいいです。早め早めに。目標スコアに届かないまま出願を迎えるのはやっぱり嫌でしたね。出願時に提出したスコアはもう確定なので、当日の外国語科目以外の筆記試験科目でどれだけ点数をとれるか、という感じでした。

 

5-2. 志望理由(+面接)

前述のTOEICのスコアよりも不合格の大きな要因だったと思うのは志望理由(+面接)ですね。本稿で一番読んでほしいのがこの項の内容。プリン食べながらでいいから、ここだけでも読んでもらえると書いてよかったなってなります。名付けて「ミスマッチ事件」。

「私たちもミスマッチをなくしたいからね。そこのところよく考えて。」

これは、面接の際に面接官の先生から言われたことです。このことばを聞いた瞬間、落ちたなと思いました。午前中にあった専門科目と現代国語の筆記試験の感触はそれほど悪くなかったため、一気に不合格を悟りましたね。

そもそも、なぜミスマッチと言われたのかというと、私が研究したいこととこの大学で学べることにずれが生じていたからです。私がこのずれに気づいたのは、面接時に面接官の先生から指摘された時でした。それまで気づいていなかったんですよね。恐ろしいことに。志望理由書は、4月半ばから書き始めて推敲を重ねたものを提出しました。予備校の先生にも何度もチェックしてもらいましたが、それでも、面接の時まで気づけなかったところです。

私自身の中で不合格をほぼ確実視したのと同時に、先生の言っていることにも頷けました。ミスマッチって怖いし苦しいものだと思います。自身の学びたいことと編入後の場所で学べることが一致していないというのは、避けたいところです。ミスマッチが起こらないことは、学生だけでなく、教員側も望んでいると思います。

ミスマッチが起こらないように細心の注意を...!っていうのが、私が声を大にして言いたいことです。編入を志望する大学での学びと、自身の志望理由や研究したいことがずれていないか、ここでないといけないという内容になっているか、丁寧に見ましょう。しかしそうは言っても、ミスマッチに気づけないこともあります。 自分ではそんなつもりはなくても、その分野の研究者から見たらミスマッチだと捉えられる。私の時みたいにね。長年にわたってその分野の勉強や研究をしてきていない私たち学生が、ミスマッチを絶対回避するのは難しいでしょう(というか絶対回避なんてできないと思う)。それでも、極力ミスマッチを回避するように努めることはできます。自身が研究したいことや近い分野や研究者たちの研究を、時間をかけて調べて、時間をかけて考えるを繰り返す。そして第三者にチェックしてもらう。シンプルですが必要なことだと思います。

 

6. おわりに

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

実は、奈良女子大学の文学部文化メディア学コースは現役時代の第一志望でした。高2の時に参加したオープンキャンパスの際に参加した模擬授業に魅了されてからずっと、ここで学びたいと片想いし続けた大学・コースでした。編入前の大学での私の専門がメディアなのも、その影響です。メディアといっても大学ごとに毛色が違うんですけどね。模擬授業を担当していた教授の著書を入口としてこの分野の研究を知り、この領域の著書を何冊も読むようになり、どんどん好きになっていった学問分野です。

結果的にここが不合格だったため、自身の専門を大きく変更しましたが、きっとこれからもこの分野の学びを続けると思います。そもそも学問領域の境界線は曖昧であり、互いに関連し合っています。だから、今までの専門分野のことについて今後全く触れないということはないと思いますね。また、専門を変更しても、前の専門の学びを捨てるわけではありません。前までの専門領域で体得した物事に対する視点や切り口の上に、編入後の専門分野の知識や視座が積もっていくのだと思います。ハイブリッドになるってことです(こういうとなんだか強そうですね)。

編入前後で専門を変えても変えなくても、編入する前の大学で学んだことはなくなりません。講義・演習や課外活動を通じて出会った人たち・学問・経験は、様々な場面で自他を助けてくれます。編入すると決意したなら、編入試験の勉強をしつつも、どうか編入前の大学での生活を大切にしてください(上から目線な言い方ですみません...)。

 

最後に、前回と同じことばで締めくくるとしますね。

編入は、自分とも学問とも周りの人とも向き合える機会でもあります。全力で挑戦したことは、合否にかかわらずこの先の自分にとっての足がかりになると思います。陰ながら応援しています。

 

 2021/9/27:編入学基礎1(2単位)が2021/3/1にサービスを終了したことに伴い、寄稿していた体験記をこのブログにお引越ししました。編入学基礎1(2単位)さんに大変お世話になりました。私の体験記が多くの人に読んでいただけたのは編入学基礎1(2単位)さんのおかげです。ありがとうございます。

 

葵(@No_AA89BD

 

編入試験合格体験記 平成31年度千葉大学文学部人文学科日本・ユーラシア文化コース

※この体験記は以前、編入学基礎1(2単位)さんに寄稿していたものです。編入学基礎1(2単位)さんのサービス終了に伴い、お引越ししました。

 

こんにちは。葵(@No_AA89BD)です。平成31年千葉大学文学部人文学科日本・ユーラシア文化コースの3年次編入試験に合格しました。

私自身、受験生の時に編入学基礎I(2単位)に大変助けられました。主管理人である、ななしさん、今までの体験記寄稿してくださった方々、ありがとうございます。次は私も編入の先輩たちに続きたい、他学部に比して少ない文学部の編入に少しでもお役に立てれば、と思い、寄稿させていただきました。

編入試験は4校受けました。他の大学の体験記については、また後日...。ちなみに、体験記を書いてる順番は受験日順です。編入先は非公開としているので、どの大学に編入したかはご想像にお任せします。 そして想像したことは心にそっとしまっておいてくださいな。

本稿では、千葉大学のことをメインとしながらも、一部私の編入試験全体のことについて触れています。千葉大受けないし!文学部じゃないし!って方にも読んでほしいです。体験記がちょっぴり長くなってしまったので、勉強の息抜きの時などにプリン食べながら読むことをおすすめします。

 

目次

1~4、10以降は他の受験校も含めて書いています。大学ごとに体験記を分けて書くことにしましたが、一連の編入の流れを無理に4つに切ることが難しかったためです。どうしても書き分けが難しいところは1校目の体験記に書いてしまおう!ってことでこうすることにしました。

 

1.自己紹介

  • 編入前は某私立大学(4年制)の学生
  • 編入前の専門はメディア
  • 2年生の4月から予備校に通っていました(小論文と英語を受講、夏期講習なし)
  • 休学なし
  • 出願時の既修得単位数は74
  • プリンの精

他学部からの編入です。前の専門は文系/理系の枠組みはほぼないようなところでした(私は文系出身です)。予備校に通っていましたが私の受験する専門科目の対策の講座はなかったため、専門科目については独学です。

 

はじめましての方。私、プリンの精です。こうなった経緯は、私のTwitterのアカウントのツイートを遡るとわかるので興味がある人はどうぞ(興味ある人いるのかな…)。

下に、「生い立ち」は載せておきますね。

『プリンの精の生い立ち』

2017年10月某日 ????g

シェフたちの歓声とともに元気に生まれました。

編入志望の大学生の誕生日祝いとして作られたプリン。

そこに妖精がぶつかって出られなくなってプリンの精になりました。

――実は、シェフの一人である編入志望の大学生がいつのまにか妖精を呼び寄せていたようです。妖精は、編入試験に悩む人の近くに現れるらしい。――

プリンの精は成長が早く、生まれてから数時間後には過去問分析を始めました。

プリンの精は、話せるし自立歩行もできます。そして編入試験まで受けるように。

編入試験期間は受験生として、全ての受験校の合格発表後はゆるゆる情報発信者としてTwitterとプリン売り場にいます。

おしまい。

(2019/03/03 @No_AA89BD のマシュマロの回答より引用)

 

2.なぜ編入したかったのか

せっかく大学で学べるなら自分がやりたいことを学びたい、自分がやりたいことができる場所に行きたいと強く思ったことがきっかけです。

大学生になったら自分がやりたいことができると思って高校まで勉強してきたのに、今やっていることって本当にやりたかったことなの?と、気が付くと涙があふれてきていました。メディアの領域は好きでしたが、専門領域内の制作(本のリデザイン、ドキュメンタリー作品の制作など)の課題をやっている時がつらかったです。制作自体は嫌いではないのですが、制作をしている時間になると制作物について考えながらも自分のことについて考え始めてしまうんですよね。制作の科目を極力避けて履修することも可能でしたが、卒業要件単位数的に履修しなければならない制作系の科目は少なくありませんでした。

それでも、自分がいる場所を好きになろうと、講義、課題、部活、サークル、学外の団体での実行委員、有志の学科プロジェクト、美術館や個展の訪問など、いろんなことに時間と労力を注ぎました。その中で、日本の文化について学びたいと思うようになりました。

以上の理由から、編入試験を受けることを決めました。

 

…というのが本音交じりの建前。ここに嘘は一つもないけれど、全部は書いていません。ここから書くのは志望理由書には書かなかったこと。この体験記には書いておきたいこと。

編入前の大学は不本意入学でした。入学式の時点で、涙を浮かべながら式に出席し、母には「もう一年頑張ってもいいんだよ」と言わせてしまうだめだめな子でした。親不孝者ですね。1年生の4月は毎日自室で泣いていたし、ひどい時は講義中なのに涙が止まらなくなることもありました。では、どうやってこれを切り抜けたのか。私がやったのは、気持ちがマイナスの方向に向かってしまう時間を減らすために、学内外問わずやってみたいと思ったことは挑戦することでした。私が「ここ」に来た理由を見出したかったのだと思います。所属していた複数の団体での活動も、自分の専門領域の勉強も、専門外の興味関心のある領域の勉強も…とやっているうちに私が学びたいことやどんな人になりたいのかが見えてくるようになり、それを実現させるためには編入試験の合格が必要であると考え、編入試験を受けることにしました。

 

3.他の受験校

千葉大学の他に、奈良女子大学上智大学学習院大学を受験しました(受験日順)。全て文学部です。本稿は千葉大学の記事であるため、他大学については簡単な記述に止めておきます。

 

奈良女子大学文学部人文社会学科文化メディア学コース

試験科目:専門科目、外国語(「英語」選択の場合はTOEIC代替)、面接、志望理由書

私の編入前の専門とここの専門科目の内容とは、ある程度親和性があると思ってるTOEIC点数換算表はHPなどで確認可。

 

上智大学文学部国文学科

試験科目:専門科目、面接、志望理由書(学業計画書)

出願資格の一つとして外部英語試験のスコアが必要。専門科目の試験時間がぱっつんぱっつん。面接嫌だった。

 

学習院大学文学部日本語・日本文学科

試験科目:専門科目(現代文・古文・小論文)、外国語(独自)、志望理由書

一般入試の問題に近い、かも、しれない。個人的にここの試験問題好き。

 

4.受験校ってどうやって決めたの?

「今TOEIC〇〇点です。どこの大学がおすすめですか?」「編入して〇〇ついての講義がある大学で学びたいです。どういう大学があるか教えてください。」

...のような質問を編入界隈で時々見かけます。「自分で調べてください。」という感じですが、そもそも編入試験の受験校ってどうやって決めたっけ?と思い出し、私はどうやって受験校を決定したのかを体験記に書くことにしました。あくまで一例ということを承知の上で見てください。

 

1.文学部編入を実施している大学をピックアップする

この大学に編入したい!と思っても編入試験を実施していなかったら編入できません。まずは編入制度を設けている大学を調べ、書き出してみます。調べるってどうやって調べるの?と思った方。いろんな調べ方がありますよ。例えば、(1)このサイト(編入学基礎I(2単位))から探す、(2)「〈知っている大学名〉 編入」でインターネット上で検索をかけ、各大学のHPを見る、(3)予備校の実績から探す、(4)『まるわかり!大学編入データブック』で調べる、 など。

この段階で書き出したのは12~13校。


2.募集要項で出願資格を満たせるか確認する

出願資格は大学・学部によって異なります。在籍年数、修得単位数、外部試験のスコアなどをクリアするか/しているかを必ずチェックします。

私の場合、大〇大学受けるという選択肢が早々に消えました...。第二外国語の既得単位が出願資格に満たなかったためです。


3.試験日程を確認する

自分が受験する年の募集要項がまだ公開されていない場合は、前年度の募集要項を見ましょう。試験の時期を大まかに知ることができます。最新の募集要項が公開されたらそれも忘れずに確認しましょう(むしろこっちの方が大事)。

名〇〇大学、お〇〇〇〇〇大学はこの時点で選択肢から外しました。試験勉強が間に合わないと思ったことと、試験期間が長かった(一次試験通過した場合二次試験までの時間が長いため他大学の勉強ができないと考えた)ことがその理由です。また、前年は1週間ずれていた学〇院大学と埼〇大学の試験日が今年は被りました...。


4.試験科目を確認する

専門科目といってもその内容はどういうものか、現古漢全部あるのか、小論文はあるのか、英語はあるのかなどを募集要項などで確認します。

 

5.過去の入試状況を確認する

過去の入試状況とは、募集人数、志願者数、合格者数などのことです。特に合格者数は見ておいた方がいいです。募集要項に「募集人数 : 若干名」「募集人数 : 〇名」って書いてあるけど、実際には何人合格者を出しているの?の答えがここに書いてあります。募集人数よりはるかに少ない合格者数が書いてあったり、募集人数いっぱいまでとってくれたり、合格者0だったりとまあいろいろです。


6.過去問分析をする

過去問分析は、自分にとってどこも魅力的だけれど複数校の試験日が被った場合にも役立ちます。過去問分析をすることによって自分がより戦えると思う試験の方を選択する、という決定の仕方もできます。

学〇院大学と埼〇大学の試験日が被り、かつどちらにも惹かれていたので、最後は過去問を見て決めました。

 

2~5は順番の入れ替え可能です。...というよりもこれらはほぼ同時進行でやってました。

ここまで私がどのように受験校を決めていったかを書きましたが、最終的には、受けたいところを受けました。シンプルに。試験に合格することも大切ですが、編入後に「こんなはずじゃなかった」とならないように受験校を決めるのはもっと大切です。志望する大学について自分で調べられることは徹底的に調べましょう。知らなくていいことは一つもないと思います。

 

5.千葉大学文学部人文学科日本・ユーラシア文化コースの試験内容

試験は一日のみで、筆記試験(専門科目)と口述試験(面接)があります。午前中に筆記試験が実施され、お昼休憩をはさんで口述試験が行われます。

詳細は千葉大学のHPや募集要項で確認してください。どこのプリンかもわからないような私からの情報より、一次情報にあたった方がいいですよ。本稿の最後に募集要項置いておくので見てくださいね。基本的な情報は大学の公開しているものにお任せすることにして、それ以外のことについて書きますね。

5-1.筆記試験

  • 試験時間:120分
  • 大問1~4のうち、2つを選択し解答する
  • 解答用紙としてA3用紙が2枚配布される(罫線あり、裏面への解答可)
  • 縦置き横書きで解答(大問1のみ縦書き)
  • 問題用紙は試験後に回収される

 

出題内容

大問1. (日本文学)

(1) 変体仮名翻刻をし、その作品について述べる

(2) 検閲について

(1)の本文は、過去問 3 年分と比べると翻刻しなければならない量が多いように感じた。

 

大問2. (日本語学)

(1) AとBをそれぞれ答え、双方を日本語学的視点から記述

(2) 動詞の活用体系について

(2)で問われていることを初めは勘違いして解答していた。途中で気づき答案を書き直した。

 

大問3. (言語学

(1) 忘れた...

(2) 知っている言語について言語学的観点から記述

解かないと決めていたため、問題をさらっと見ただけ。

 

大問4. (英文読解)

(1) 社会人類学についての英文の和訳(全文)

(2) 英文に出てきた事柄について知っていることを記述

この問題から解き始めた。本文中に出てくる英単語は注釈に一部載っている。

 

私は大問2と大問4を選択しました。試験時間はきつきつではないです。見直す時間もありました。

 

個人的な感想ですが、千葉大学の専門試験は他大学と比べると出題傾向がかなり異なります。受験した大学を含め5校の文学部の過去問を見ましたが、千葉大学の問題は異質だと感じました。千葉大学のこのコースを併願校の一選択肢として考えている方は、千葉大学の専門科目の勉強内容は他の大学のとは被らない可能性が高いというのは知っておいた方がいいかもしれません。また、受験勉強を始める段階からどの問題を選択・解答するのか決めておくといいと思います。ただし、2題解けばいいからといって勉強の段階から2つだけに絞ってしまうのは危険かな。最低3つ(もちろん4つ全て勉強するのが一番だと思う)は勉強しておくのがいいと思います。

 

受験勉強の段階から、問1、問2、問4の3題のうちから2題を解く気でした。4題あるうち2題を解答すればいいので、1つは保険です。全くわからない問題が出てきてしまった時に選択肢があったほうがいいかなと思ってたのでこの作戦で。選ばなかった問3(言語学)は、過去問を見ると年によっては日本語学の知識で解けそうでしたが、試験勉強の時点で選択しないと決めました(そもそも私は第二外国語すら履修してない…)。

 

でも、実は、試験日直前の2週間くらいは日本語学の勉強をやめてしまっていたんです。スパートかけなきゃいけない時期なのにね。1年生の3月あたりから日本語学の勉強を続けていたのですが、しっくりこないというか、ずっとわかった気がしなかったんですよね。これでは、文学部→文学部の人と戦えないと思うようになっていました。結局そのあとは、試験前日と当日の朝にちらっと見るくらいでした。では最後にスパートかけていたのは、というと、大問1の対策

でも、ん......??私が解答したのは前述の通り、大問2と大問4。大問2って日本語学の問題です。直前期に勉強をストップしてしまった日本語学の問題を選んで解きました。不思議だね。しかもスパートかけてた大問1解いてないね。

ずばり、大問1がわかりませんでした。

幸い、2週間ほど放置した日本語学の知識が頭に残っていたので問2を選択・解答することができました。危なかった…。試験直前になると変な考えが頭を占拠し始める(私だけかもしれない)けれど、勉強は最後まで続けたほうがいいです。当たり前だけど。目を通すだけでも全然違うと思います。

 

ここまで読んで気づいたかもしれませんが、選択の仕方によっては英語なしにできます。外部の英語試験が出願資格として課されているわけでもないので、筆記試験で英語の問題を選ばなければ英語ゼロで受験可能です。ただし、英語がないなら受けよう!という安易な考えでの受験がいいかといえば、んん…どうなんでしょ…。ほかの問題が解けるのならまあいいのかな…。英語なしにすることもできなくはない、とここで書いたことでいたずらに志望者が増えてしまうと嫌なので小さめに書いておきました...。

 

5-2.口述試験(面接)

  • 試験時間:15~20分
  • 面接官:5人

 

質問内容

  • 志望理由
  • 今の大学ではだめな理由
  • 筆記試験で解いた問題の深掘り
  • 筆記試験を解いた感触
  • 筆記試験で選択しなかった問題について
  • 卒論の研究テーマ
  • 誰のゼミに入りたいと思っているか

 

筆記試験終了後、受験生は全員同じ待機室に移動。お昼休憩の間に待機室の壁に紙が貼られ、そこで順番と試験室を確認。口述試験開始の時刻になると各コースの面接官の先生が待機室まで来て受験生を呼びます。受験生は一人ずつ呼ばれ、呼ばれたら面接官の先生と共に試験室に向かいます。口述試験の順番は受験番号順ではありませんでした。

 

面接というより、口述試験という感じです。質問内容は午前中の筆記試験の内容が多くを占めます口述試験の最中に問題用紙を見ながら答えることはできますがお昼休憩の間にどんな問題だったか思い出しておくといいと思いますお昼の間に少しでも備えておくと心に余裕が生まれます(生まれません)。ただし、筆記試験終了時に問題用紙は回収されるので自分の記憶が頼り...。試験は和やかな雰囲気で、面接官からの質問のテンポがよかったです。

また、選択していない問題まで言及されました(問2と問4を選択したのに問1の一部をその場で口頭で答えました)。選択しなかったんだからそっとしておいて!!!と心の中で叫んでいましたが、戸惑いながらも乗り切りました。えらいね。 

 

6.試験前日・当日の過ごし方の理想と現実

試験前日と当日を思ったように過ごせませんでした。特に前日。試験前日をどう過ごしたかは少なからず試験当日に影響すると思います。ここではこれから試験を受ける方たちに気をつけてほしいことを書きます。

 

【理想】

《前日》大学の4限の講義終了後、最寄り駅から電車に乗る。その後新幹線と地下鉄に乗って予約していたホテルに到着。1時間くらい気になるところを確認し、スーツにアイロンをかけ、日付が変わる前には就寝。

《当日》 6:00起床。身支度をし、最後に2〜3箇所気になるところを確認し、ホテルをチェックアウト。ホテルから最寄り駅まで歩き、電車で一駅移動。試験開始に十分間に合う時間に会場に到着。

 

【現実】

《前日》 新幹線に乗り込むところまでは計画通り。しかし…人身事故の影響で上りの新幹線が大幅な遅延。長時間にわたって新幹線が全く動かず。やっと新幹線で移動できたと思ったら、実はその後に乗る総武線も若干遅延。ホテルのチェックインは20:00の予定だったが、実際チェックインしたのは日付が変わってから。入浴のみ済ませ、明日の身支度も勉強もほぼゼロのまま2:00過ぎに就寝

《当日》 6:00起床。起きられたことだけで安心する。身支度をしながら参考書を読んでたら乗る予定だった電車を逃す。矢のような速さで荷物をホテルのフロントに預け、駅までダッシュ(スーツ着用+ヒール)。乗る予定だった2本後の電車に乗って試験会場に到着(集合時刻には間に合う)。

 

何が言いたいかって...

公共交通機関は無敵ではありません。新幹線だって電車だって、遅延することもあります。時間に余裕を持って現地に到着しておきましょう。本当にこれ大事。

 

試験直前にメンタルが強烈にやられます。そりゃもう強烈に。勉強しようと参考書を開いても内容が全然頭に入ってきません。さらには試験を受けられないんじゃないかという気持ちから、涙がずっと出てきます。隣の会社員らしき人に見られないようにと思いながらも、ごはんも持っていなかったので復旧を待つことしかできませんでした。

編入試験は、たとえ公共機関の遅延が理由でも、試験時間に会場にいなければ受験できないことが多いそうです(遅延による遅刻受験者の対応として別室受験を行う大学もあります)。

 

試験前日に在籍校の講義がある場合、その日の講義はどうするのかについて考えてみるのも必要かなと思います。試験会場まで遠いなら特に。私は大学の講義を欠席したくないと思うタイプなので試験前日も1〜4限までフルで講義に出席していましたが、最後の講義の途中で抜けることなども考えた方がよかったかもしれません。もし考えていても自主休講しなかったと思うけど。試験を受けるために勉強してきたのに試験が受けられなかったら、いくらプリンを爆食いしたとしても心の傷は癒えないでしょう。

 

7.試験後〜合格発表

試験が終わった直後の感触は悪くはなかったです。そんなにひどい失敗があったようには思いませんでした。でも、時間が経ってくると自分のできなかったところばかり気になって不安になりました。あそここう言った方がよかったなとか、いらないこと言ったなとか。いくら不安になったところで既に試験は自身の力でどうこうできるものではないので、あんまり考えないのが精神衛生上いいかと思います。その後にも他大学の受験を控えているなら特に。たとえ前の試験で失敗しても、その失敗は次の試験には全く関係のないことです。反省点の分析と改善は必要だけど、引きずらないで。私は少々引きずりました…それもあって引きずってほしくない…1ヶ月後に2校目の試験があったので、千葉大学の受験の次の日からは2校目以降の勉強を始めました。

千葉大学文学部の試験は10月半ばに実施され、合格発表は12月の半ばにあります。合格発表まで長い長い長い長い。私にとって千葉大学が一番最初の編入試験でしたが、合否がわかったのは受けた4校で最も遅かったです。合格発表は学内の掲示板に紙が貼りだされる形式です。インターネット上での発表はありません。在籍校と千葉大学との距離が遠かったため、私は千葉大学に前年度編入した方に依頼して掲示の写真を送ってもらいました。ありがとうございました。合格者の受験番号一覧から自分の受験番号を見つけた瞬間よりも、電話で合格報告をした際の母の喜びの声を聞いたときの方が嬉しかったです。あんなにも喜んでいる母の声を聞くのは数年ぶりでした。

 

8.筆記試験対策

元々専門外で周りに聞ける人もいなかったため、筆記試験の対策は独学でした。右も左もわからないまま、また指導者もいないままもがいた初学者なので参考になるかは疑義がありますが、どのように勉強したのか書き残しておきます。5‐1で少し触れましたが、試験勉強の段階から選択しないと決めていた言語学については書けません。よしなに。

何の勉強に対しても言えることですが、参考書は周回しましょう。ぐるぐるしましょう。一度や二度では覚えられません。また、書くことや音読、身近なものに当てはめて考えてみることは有効だと思います。

8-1.古典

千葉大学の古典では、変体仮名翻刻があります。これ特徴です。しかも量が多い。他大学の過去問でも変体仮名翻刻を出題しているのは見たことがありますが、千葉大学ほど量が多くないです。

ん?変体仮名って何かって?古文書とか屏風とかで見る、あの文字です。くずしてある文字。お店の名前に使われていることもありますね。…と説明する私も、初めは、読めない!!!なんだこれ??ってなってました。読めな過ぎて本音が口から洩れましたよ。でも試験で出題されるし、読めたら楽しそう...頑張ろ...という感じで勉強を始めました。私の日記によると、変体仮名の勉強を始めたのは4月から。

 

まず『変体仮名とその覚え方』と「KuLA くずし字学習支援アプリ」を使って基礎を学びました。後にそれと並行して、源氏物語藤壺巻の影印本を使って勉強しました。仮名の字母(くずす前の、元になっている漢字)とそれに対応する変体仮名を覚え、覚えてきたら仮名で書かれた文章も読んでいくというやり方です。「KuLA くずし字学習支援アプリ」はほぼ毎日利用していました。テスト機能もあるのでひとりでも正誤確認ができます。また変体仮名の学習の際には、自分で文字を書くと覚えやすくなると思います。ペンで紙に書くでも指先で宙に書くでもなんでも。自分で覚えたい文字を実際に書くことで、ここがつながっていてここが省略されているのか!というのを実感しやすいです。

字母のくずし方やくずし具合は様々なため源氏物語だけでは足りないと思いましたが、KuLAのコンテンツで他の作品を読むことで補いました。時間かかるけど読める!楽しい!というでは、試験問題に対するスタンスとしては不十分だと思います。時間内に正確に翻刻することが求められているので、そこは見失わないように。

※「KuLA くずし字学習支援アプリ」とは、大阪大学の研究チームが開発したアプリのこと。スマホタブレットでくずし字・変体仮名の学習ができる。iOS/Android版が公開されていて、無料でダウンロード可能。詳細はこちら大阪大学大学院文学研究科・文学部のページ)からどうぞ!

 

日本文学史については『2時間でおさらいできる日本文学史』、高校生の時に使っていた『Key&Point 古文単語330 わかる・読める・解ける』、国語便覧を使用しました。便覧は使わなくてもいいかもしれないです。読み物としては好きですが、試験対策としてはあまり向いてないと感じました。

それから、他の文学部編入者さんによると『日本文学史』がおすすめだそうです。定番中の定番らしいです。私は知らなかった...。知っていたかった...。

 

8-2.日本語学

メインとして『新しい日本語学入門ことばのしくみを考える第2版』、サブとして『言語学入門-これから始める人のための入門書』を使っていました。

『新しい日本語学入門ことばのしくみを考える第2版』は日本語学の全容を把握するのに適しています。Twitterのフォロワーさんからこの書籍を教えてもらい、実際に書店で内容を確認してから購入しました。講義の教科書として指定している大学もあるようです。ただ、この書籍には練習問題は載っていないです。この点を不安に思ったため、練習問題は『言語学入門-これから始める人のための入門書』で補いました。日本語学検定の参考書なども見てみましたが、んん…という感じでした。『言語学入門-これから始める人のための入門書』でなくても、練習問題や例題が載っている本を使うといいと思います。

 

また、参考書を読んでいたり過去問を解いたりしていると、どうしても理解できないことが何度もありました。ひときわ、日本語学の勉強で壁に当たりました。参考書4周目なのにまだわからない、みたいなことも。わからないところを聞ける人が周りにいないことがこんなにも苦しいのかと体感したのはたぶん初めてでした。わからないところを放置したくないけどわからないものはわからない。そうしているうちに自分の中で、これは私にはわからないものなんだ、と呪いのようなものをかけていたのかもしれません。このような心持ちで予備校の小論文や英語の授業に行って、先生から「最近どう?」とか「頑張ってね」って声をかけられた時がつらかったです。勉強していないわけじゃないけど、全然前に進めていない感覚だったから。

そんな時、助けを求めた先は日本語学について書かれている書籍や論文でした。そもそも誰のどんな本を読めばいいのかすら知らない私でしたが、メインとして使っていた『新しい日本語学入門ことばのしくみを考える第2版』の参考文献のリストから芋づる式に関連書籍・文献を探し、読んでいきました。読んでもわからないところはあったけれど、読むのと読まないのとでは全然違いました。自分の周りに専門の人がいるなら質問すればいいと思いますが、周囲に聞ける人がいない場合は書籍や論文の中の人に教えてもらいましょう。なにかしらのヒントをもらえます。

 

8-3.英語

英語は予備校の授業・予習・復習が主でした。単語と英文読解をやっていました。大学入試レベルが解ければおそらく問題はないです。おそらく、ね...。専門用語は少し出てきます(しかも日本語訳が付いてない時もある)が、私は専門用語の英単語の対策はしていないです。過去問には、いやこれはわからないよという単語も出てきていましたが、文章の流れから推測できることも多いです。

 

9.過去問の入手と分析

9-1.自分で動いて過去問を入手する

過去問はゴールデンウィーク中に千葉大学まで行って入手しました。予備校に過去問があるか聞いたところ、ないと言われたためです。一般的に、編入予備校には数年分の過去問のストックがあると言われますが、大学や学部によっては予備校も過去問を持っていません。自分で大学に入手しにいくのが最も確実です。大学によっては郵送やHPで入手可能、千葉大学の場合は現地での閲覧・書き写しのみです。コピー機でコピーすることや写真を撮ることはNGでした。

直近3年分の過去問を書き写してきましたが…3時間ぶっ通し!手が痛かった...。私は鉛筆の持ち方が正しくないため余計な力が入った状態で文字を書くので、指が折れるかと思いました。これを機に鉛筆の持ち方を直そうと思った(思っただけ)。10:00前に千葉大学に着いていたのに、気づけばもうすぐ13:00。書き写している間に、事務の方たちはどんどんお昼休憩に入っていきました。自分の足で過去問を手に入れにいくのは大変だと痛感しました。時間的にも、金銭的にも(交通費)、身体的にも(手がつかれる、指が痛くなる)。

 

9-2.過去問分析無くして対策はできない

過去問を入手したら、過去問分析をしましょう。過去問を見なければその試験の対策は始められません。数年分の過去問を見れば、ある程度は傾向をつかめます。まずは過去問を見て敵を知ることが大切です。過去問分析をすることで、試験の範囲、形式、問われている知識の深さを知ることができます。試験範囲は絞らないと的外れなところばかりに勉強時間を割くことになるので、可能な限り試験範囲の特定はした方がいいです。 問題数や論述の量、解答用紙の仕様などから、問いに対してどの程度本番で時間をかけて解答できるのか、どの程度の理解まで問われているのかを探ることも重要だと思います。合格に向けて正しい(せめて間違ってはいない)方向で頑張るためには、過去問分析は必須です。

過去問分析の際には、無理して問題は解かなくていいかなと思います。実際私が千葉大学の過去問を解いたのは、在籍している大学の2年生前期の期末試験後でした過去問でどんな問題が出ているのかを見て、どの教材で勉強すればいいのかを考え、参考書などに手をつけ始めます。

 

 

この先10以降は、冒頭でも書いたように、千葉大学だけでなく受験した他の3校も込みで書いていきます。それでは続きをどうぞ!

 

10.志望理由書を後回しにしない

志望理由書は早めに書くことをおすすめします。理由は2つ。志望理由書も試験の一部であり、また、自身が編入を志す理由をより明確にできるから

志望理由書が試験の一部であるというのは、千葉大学の文学部の編入試験では、出願書類、筆記試験、口述試験(面接)の総合結果で合格者が決まるからです(cf.千葉大学の募集要項)。出願書類の一つとして志望理由書が必要、かつ志望理由書が口述試験(面接)の流れを決めます。志望理由書、めちゃくちゃ重要ですね。

志望理由書は、なぜその大学を志望するのかを書いたものです(そのまんまじゃん)。編入を志望するその人を編入生として受け入れる価値があるのかということを受験大学側が判断する一つの材料が、志望理由書です。

 

志望理由書に書く内容はざっとこんな感じ↓

  • 私はどんな人物か(どんなことを経験してきたかなど)
  • 志望の契機
  • 研究したいこと
  • 志望先でどんなことをしたいと思っているか
  • 卒業後の進路・そう考えるようになった契機
  • どのような形で社会に貢献していきたいと考えているか

私は、美味しいバーベキュー串をつくるイメージで志望理由書を書きました(いやどういうことやねんって声が聞こえてきそうですが…)。下の画像で言えば、一番下のネギ?から玉ねぎっぽい白い具材までが過去のこと。真ん中の、ネギ?・ピーマン・お肉の部分が現在のこと。とうもろこし・お肉・海老の部分が未来のこと。全ての具材の真ん中を貫いているのが串。そして「はい、これが私の作ったバーベキュー串です。食べてくださいね」って大学側に渡すんですね。

 

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過去・現在・未来のことを一本の串に刺すイメージ

もう少し説明します。前述した志望理由書に書く内容はおおざっぱに過去・現在・未来と分類することができます。例えば、志望しようと思った契機は過去(/現在)のこと、どのように社会貢献していきたいと考えているかは未来のこと、のように。また、志望理由書は何度も練り直して書くことで、一つひとつの具材(=エピソード)を美味しいものにすることができます。そして最も重要なのが、串です。最初から最後まで、一本の串が刺さっているバーベキュー串を目指します。つまり、一貫性のある、軸のぶれない志望理由書を意識して書くということです。意外と難しいですが、意識するだけでもだいぶ変わります。

次に、志望理由書が口述試験の流れを決めるってどういうことか。それは、プリンに興味を持った理由や今後研究したいプリンについてを志望理由書に書いたら、口述試験(面接)の際に、面接官からプリンについて突っ込まれる可能性が高いってことです。うん、そういうこと。その大学を志望する理由、なぜ編入なのか、どのような本で勉強したのか、筆記試験の解答に修正・付け足したい箇所はあるかなどのオーソドックスな質問内容に加え、志望理由書の内容から個別の質問がきます。

 

また、志望理由書は受験大学の先生たちに見てもらうものではありますが、自分自身のためにもなります。編入したい理由や、編入後・卒業後どうしていきたいかを文章化することで勉強のモチベーションにつながります。編入試験に向けてなぜ自分が勉強しているのかを見失わないでいられた一つの理由が、志望理由書の作成だと思っています。嫌でも過去・現在・未来の自分と向き合うことになります…。でも、これは編入試験の醍醐味のようなものでもあるのかな。絶対に受ける必要があるわけではない編入試験を自分が受けたいと思った理由を、自身の中で再確認する。どこかからのコピペなんて誰も求めていなくて。誰かのものを借りてくるわけではなく、私が、どう生きてきてどう生きていきたいのかを考える契機になります。後回しになんてできないよ。時間かかるもん。

 

私が志望理由書の第一案を書いたのは、受験する年の4月半ばでした。志望理由書がほぼ最終形態になったのは6月の下旬。出願2週間前にも確か一部手直ししたはず。予備校の先生からは提出2回目でOKが出ましたが、提出までに何度も書き直しています。推敲の時間は必要です。時間をかけて書くことをおすすめします。

 

11.編入生活について

11-1.大学での過ごし方

平日は8:30~20:00は大学にいました。大学で勉強することが自分に合っていると感じたからです。大学に行く前に2時間勉強、大学に行って友達と朝ごはんを食べ、大学で勉強を始めるのは9:00からというのが朝の習慣でした。1限がない日も、午後しか講義がない日も、毎日同じ時刻に大学に行っていました。毎日同じ時刻にするとリズムがつくりやすいです。空きコマは大学の課題か編入試験の勉強に充てていました。夜は閉門まで食堂で勉強していました。

また、毎日三食学食生活でした。試験を乗り切れたのは、学食で働く方たちの愛情たっぷり(?)のごはんのおかげかもしれません。自炊能力は向上しません…。

 

11-2. サークルや部活など

編入試験を受けることを決めてからは、勉強に集中したかったため所属していたサークルや部活などは1つを残して全てやめました。

1年生の時は、5つの団体に所属していました。どの活動もない日は一ヶ月に1~2日くらいというくらいのきつきつスケジュールでしたが、どれも楽しくて続けたいものばかりでした。しかし、編入試験の勉強をしながらこのまま続けるのはどれも中途半端になると思い、早いものだと1年生の12月くらいには退きました。全部の団体から抜ける予定でしたが、1つだけは責任者をやっていたためやめられなかったので、事務的仕事やミーティングのみ続けていました。

団体から脱退することで編入試験に合格できなかったら戻る場所がないということに対して、躊躇しなかったわけではありません。でも、集中できていないことが原因でひどい内容の試合をしてしまったことで相手にも競技にも申し訳ない気持ちになった経験から、やめるならやめるとはっきりさせたいと思い、退路を断ちました。

 

11-3.ストレス発散方法

ストレスフリーで試験勉強ができたらいいですが、ストレスフリーは無理です。ストレスは溜まります、よね?勉強が思うように進まない、人間関係がうまくいかない、大学の定期試験が嫌などなど。ストレスとうまく付き合う自分に適した方法を見つけられると強いです。

私は自室で歌いながら泣くことでストレスを発散していました(誰も聞いてない)。お隣さんに迷惑なので小声でね。意味わからんって言われることが多いので悲しいですが...。泣くことも歌うことも体力を使うので寝ちゃうんですよね。寝ることまでセットで、ストレス発散。ストレス発散法はなんでもいいと思います。人によって違うと思うし。プッチンプリンがお皿にプッチンされる瞬間を見ることでストレス吹っ飛ぶ人だっていると思いますよ。

 

12.文学部編入に予備校は必要だったか

千葉大学文学部日本・ユーラシア文化コースの受験ということからは少しそれてしまいますが、「文学部」の編入を目指していた私にとって予備校は必要だったか、ということについてここで書きます。予備校必要/不要論を展開するつもりはなく、あくまでも予備校に通ってた私の実体験に基づく私見(というより感想)です。

 

結論からいうと、私には予備校は必要でした。理由はいくつかありますが、予備校に通うことで味方ができたから、というのが一番大きな理由です。

私は下宿先から大学に通っており、また周りには編入を目指す人がいなかったことから編入について話せる人がいなかったため、編入のことについて相談できる予備校の先生たちがいたことが私にとって大きかったです。併願校についての悩みを聞いてもらったり、志望理由書の添削や面接指導をしてもらったりしたことは、受験までの不安要素を少しでも取り除く上で有効でした。

法学などの、予備校が力を入れている学部への編入なら予備校に通うメリットが大きいと思うけれど、そうではない文学部への編入を目指すなら予備校は必要ないのでは?という反論があるかもしれません。しかし、私はそうは思いません。文学部編入志望者にとっても、予備校は存在意義があると思うからです。

確かに、予備校には文学部向けの専門科目の講義も指導もありません(文学部の中でも、心理学系や社会学系はあるかも)。専門科目の答案の添削も先生は現代文ならみてくれますが、専門の内容が濃くなると添削は無理です。予備校には過去問がストックされているため過去問入手が楽だと一般的に言われていますが、大学や学部によっては予備校も過去問を持っていません(実際、千葉大学の過去問なかったし…)。例えば法学部の過去問は20年分くらいあるのに文学部の過去問は0なんてこともあります。過去問分析も試験範囲の特定も予備校頼みではなく自分で行います。専門科目の勉強をするにあたり参考になる書籍も予備校の先生は教えてはくれません。文学部の専門の先生がいないからです。勉強でわからないところがあっても、申し訳ないけど専門外だから教えられないと言われます。専門科目の勉強のペースメーカーとしての機能は、予備校に求めることはできません。どうやって専門の勉強をしたらいいのかも自分で考えてやっていくしかないです。

しかし、そのマイナス面を上回るのが、味方がいるという実感であると考えます。

私の学科では文学部系の専門の講義は履修登録が不可能、さらに文学部系の講義は自身のいるキャンパスとは別のキャンパスで開講されていたため時間的・物理的に聴講もできない。予備校には私が必要としている専門科目の授業はない。その専門の先生も不在。そんな状況でも私が最後まで頑張れたのは、予備校の存在があったからだと思います。予備校というより、予備校の先生たちのおかげという方が適切かもしれません。話せる人がいる、応援してくれる人がいる、というだけでも気持ちの面で救われているのだと思います。味方を増やすことは、裏切れない人を増やすことでもあります。プレッシャーも大きくなります。それでも、私は味方がいてくれたほうがいい。ひとりでは逃げ出してしまいたくなることでも、味方になってくれる人がいることで頑張れることもあるのだと思います。実際、受験期の私は予備校の先生の存在に助けられました。

以上の理由から、私は予備校に通ってよかったと思っています。

 

ちょこっと裏話

予備校ではスイーツを持ってきてくれる先生もいて、そのスイーツがひそかな楽しみでもありました(もちろん勉強はちゃんとやります…)。

クッキー、フルーツタルト、マカロン、カスタードアップルパイ、チーズケーキ、プリン、アイスキャンディー、マドレーヌなど…どれも美味しかったな。数分間だけの、舌も心も幸せタイムでした。

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13.合格を友人やゼミの先生に伝えた時のこと

編入試験を受けることは、両親とごく一部の人にしか伝えていませんでした(部活の責任者だったため、極力運営に支障が出ないようにしたかったことが理由で部活の先輩1人と同期2人にのみ試験を受けることは伝えていました)。

編入先決定後、ゼミの先生とは研究室で何度か話をしました。たぶん合計10時間以上は話したと思います。たわいもないこと、先生が先生になった経緯や今どんなことをしているのか、将来はどうしたいと考えているのかということ。私がこの大学(編入前の大学)に来た理由、講義のこと、ゼミのこと、本のこと、編入を志した経緯、研究内容、編入・卒業・就職後のことなど。ゼミが始まってからまだ半年しか経っていないのにもかかわらず、ゼミの先生とここまで話せるとは正直思っていなかったです。編入することを伝えてからの、「残念だなあ。出ていっちゃうんだ。残念だなあ。だけど僕は喜ばなきゃいけないね。応援してますよ。…んん残念だなあ。」「あと2年間一緒に勉強できると思ってたのに。」「いつでもここに来ていいからね。ここにも葵さんが戻ってこれる場所があった方がいいでしょ。」というゼミの先生のことばが印象に残っています。編入することを報告した日は、今後の個人研究の内容や方針を発表した日でした。これから2年間こういう研究をしていきたいというのを発表した数時間後に、ここからいなくなることを告げられた先生のことを思うと、悪いことをしたなと思います(ゼミ関係の諸事情により、急遽この日に言うことにしました)。

また、先生の意向もあって、同期のゼミ生の前で編入することを話す機会がありました。新年1回目のゼミの時でした。私自身は、ゼミの最終日に打ち明けるか黙っていなくなるかのどちらかにしようと思っていたので、当日に先生から皆の前ではなすことを提案された時、初めは断ろうと思いました。しかし、先生に「葵さんが別の大学に行くことが、ほかの学生さんにとってもいい影響になってほしいと思ってる。」と言われたことで、話すことに決めました。私が話している間、ゼミの友人たちは真剣に聞いてくれているのが伝わってきました。話をした後も、3年の春まで継続して行うプロジェクトは続きましたが、今までと全然変わらない態度で接してくれたゼミの友人たちには感謝しています。

友人たちに報告したのは、2年生の後期試験が全て終わってからでした。結構遅いと思います。自分の近くにいた友人ほど言いづらかったです。なかなか言えなくて、結局SNSを通じての報告になりました(その後、ちゃんと対面で言いました)。友人とのやり取りをしている時間はずっと涙があふれてきていて、私ってこんなに離れたくない人ができたんだなと。入学式の時のあの涙が、2年後には別れの涙に変わりました。

こういう人たちと会えたこと、関係を築けたことは本当に幸せだなと思います。次の場所に行っても頑張れるって思える。編入前の大学での2年間は、遠回りでも間違いでもない、私にとって必要で大切な時間でした。

 

14.おわりに

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。長くて読むのに疲れたと思います。「体験記がちょっぴり長くなってしまった」って言ってたのに、なにがちょっぴりだ!!と怒らせてしまったかもしれません。ちょっぴり詐欺してしまいました。すみません。プリンの甘さに免じて許してください…!

これから編入に挑戦する方。編入を志す理由はなんでも構わないと思います。挑戦すると決めたら、最後まで自分を信じてあげてくださいね。周りからの声援も、自分が頑張るからこそ追い風になります。

それから、編入検討中の方。悩みや迷い、ありますよね。私もすぐに決断できたわけではありません。編入のために時間をかけたのに結果が出なかったら怖いって思う気持ちもわかります。でも、私は、編入試験を受ける決断をして飛び込んでいったことで、編入を通じて人間的に成長できたと感じていることはお伝えしておきます。あ、編入の道に引きずり込みたいわけではないですよ。自身の納得のいく選択をしてください。

最後に。編入は、自分とも学問とも周りの人とも向き合える機会でもあります。全力で挑戦したことは、合否にかかわらずこの先の自分にとっての足がかりになると思います。陰ながら応援しています。

 

 2021/3/17:編入学基礎1(2単位)が2021/3/1にサービスを終了したことに伴い、寄稿していた体験記をこのブログにお引越ししました。編入学基礎1(2単位)さんに大変お世話になりました。私の体験記が多くの人に読んでいただけたのは編入学基礎1(2単位)さんのおかげです。ありがとうございます。

 

葵(@No_AA89BD

 

プリン御膳をつくってみた

ぷりん ぷぷりん ぷぷぷりん

こんにちは。葵です。

 

今日は、以前からやってみたかったことを叶えたので報告します。

 

 

プリン御膳をつくる

私がやってみたかったこととは......

 

プリン御膳をつくること!!!

 

 

 

 

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「プリン御膳」って何?と聞こえてきそうですが、百聞は一見に如かずということで、写真を載せますね。

 

じゃじゃん!!

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プリンがいっぱい!!贅沢!!!

これ全部プリンなんです。テンションが上がりますね。深夜1:00につくった御膳です。いわゆる深夜テンションってやつです。つくったといっても、コンビニやスーパーで購入したプリンを盛りつけただけです。悪しからず...。

 

新型コロナウイルス拡大防止のための自粛期間は毎日の楽しみがそんなにないので、好きなことやるのがいいですよね。

”カロリーやばそう”だとか、”糖尿病まっしぐら”だとか言わないで…。

 

プリン御膳のお品書き

せっかくなのでプリン御膳のお品書きも書いておきますね。

 

【プリン御膳 お品書き】

  • ごはん:森永の焼プリン(森永乳業
  • みそ汁:ミルクティープリン-まろやかクリーム-(雪印メグミルク
  • 主菜:極 こだわり極プリン(アンディコ)、極 こだわり極宇治抹茶プリン(アンディコ)
  • 副菜:ぎっしり白桃マンゴーミルクプリン(Tarami)
  • 副副菜:ちょこっとプッチンプリン(グリコ)

 

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私の家の冷蔵庫の中の、十密になっていたプリンの一部を使いました。どのプリンが使われたかの確認は過去の記事からどうぞ!

 

purin-no-hajikko.hatenablog.com

 

 副副菜(ちょこっとプッチンプリン)と主菜の左半分(極 こだわり極プリン)が好みでした。それから、副菜(ぎっしり白桃マンゴーミルクプリン)が他に比してさっぱりしていたのがよかったです。

 

最後に、プリン御膳は2~3人で食べることを推奨します。

おなかいっぱいになるし、途中でラーメンとか食べたくなりました。

ぜひ一度、あなただけのプリン御膳つくってみてはいかがでしょうか。

 

 

それではまた!

編入したばかりの春のこと

ぷりん ぷぷりん ぷぷぷりん

こんにちは。葵(@No_AA89BD)です。

本稿は、編入した後の一年間を振り返ろうという趣旨で、編入一年目の春はどんな感じだったのかを過去のツイートとともに、思い出しながら書いていきます。どうぞよろしくお願いします。

 

 

さて、チューリップの開花時期を知っていますか?早生種・中生種・晩生種のグループがあり、それぞれ開花時期は異なりますが、早いと3月の下旬から、遅いものだと5月まで開花しています。

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なぜ冒頭でチューリップの開花時期の話??と思った方。それは、この記事で扱う時期と、チューリップが見られる時期とがちょうど同じくらいだからです。...というわけで、編入した3年生の4月・5月の生活を振り返ります。

 

 

三年生だけど新入生

三年次編入生は、三年生であり、また新入生でもあります。この特異性は、悪いものではないけれど、ちょっとめんどくさいなあとか生きづらいなあ(言い過ぎ)と思うこともあります。

 

編入生特有(かもしれない)の苦悩 

私の中では編入生特有だと思ったエピソードを挙げていきます。

 

 

ある意味、人生二周目感のある4/1のツイート。

新入生ガイダンスでは周りの子に話しかけづらかったです。新入生ガイダンスはせっかく他の一年生と話せる機会なのに、私と話してしまったら一年生同士が仲良くなる時間が少なくなってしまうと思っていました。三人以上で仲良くなる分にはいいのですが、二人組で仲良くなってしまった場合、相手の子がかわいそうだと。これは、一年次の必修と一般教養は単位が認定されたので、私は一年生と同じ講義をとる可能性が低かったことが大きな理由です。今になってみると考えすぎだったかもしれませんね。

 

 

編入後の手続きが煩雑なうえ、全てがとんとん拍子に進むわけでもありません。

編入前に在籍していた大学を前年度の最後の日(2019年3月31日付)に退学しました。しかし、退学証明書がなかなか手に入りませんでした。前の大学からは、4月の半ばには用意できると言われていたのですが、4月半ばになっても連絡がなかったので問い合わせの電話を入れました。たしか、問い合わせから3~4日後に届き、編入先の大学にGW直前になってやっと、前の大学の退学証明書を編入後の大学に出せた記憶があります(GW後に提出した気もしてきた...)。編入直後の手続きは退学証明書の提出以外にもたくさんあるので、それだけで疲れました…。

 

 

三年生なのに大学構内でn回迷子になりました。構内の地図を見ながら歩いているのに、目的地が見つからなかったり目的地とは違うところに着いてしまったりと、散々でした。...健康のためにたくさん歩いていたことにします!

このツイートの日付に注目してほしいです。なんと、5月の半ばのツイートです。大学三年生の5月になっても大学構内で迷子になっている人はそうそういないでしょう。レアキャラです。

入学してから一ヶ月、週5で通っているにもかかわらず、建物や教室の場所で迷っていました。私個人の問題ではあると思います...。

 

 

 多くの留学生との専門科目の授業で疲弊した私。

編入前に在籍していた大学では、外国人留学生との交流はそれほどありませんでした。所属していた部活に外国人留学生は二人いたけれど、学部とキャンパスが異なっていたので会える機会は少なめでした。

 

そして編入後の15~20人以上の留学生との授業の感想が上のツイート。

なにが困るって、専門科目の知識をそれほど持っていないのに、いきなり英語でやるってことですね...。仕方ないか。編入前の大学でも全て英語で行われる専門科目の授業はありましたが、編入で専攻を変えたこともあり、このときの授業は知らない単語が多かったです。相手に伝えたいことがあるのに全然単語が出てこなかったり、相手の言っていることが半分くらいしかわからなかったりと、専門用語が使えない非力さを実感しました。専攻のせいだとか専門用語がわからないせいだとか言ってますが、まあ私のせいです…。精進します…。

 

 

編入生は課題や自分の勉強などに常に追われます。これは履修科目が多いことが最大の原因だと思います。やることが多くて、さらに自身でやることを増やすと、いっぱいいっぱいになります。

あと、課題が多すぎる!!!!!!!!!!!

サークルについての記事、公務員試験に関する記事、履修についての記事は後日書く予定です。少々お待ちを...!

 

 

優しい生え抜きの学生さんたち

編入生は、既にできているコミュニティに入っていく存在です。特にはじめのうちは、何かあるごとに緊張し、不安を抱きつつ振る舞っていました。何をとっても知らないことだらけで、精神的な負担は大きかったです。しかし、生え抜きの学生さんたちは優しく迎え入れてくれました。ありがたいことです。

話しかけてきてくれただけでも嬉しかったのに、履修の話や先生の話、ゼミの話などを20分くらい(!)話してくれました。わからないことを聞くと丁寧に教えてくれて、天使かよ...って思いました。たぶん私は、その人たちが初めて話しかけてきてくれたことを忘れないと思います。些細なことかもしれないけれど、とても嬉しかったです。

 

 

また、「編入生」は覚えてもらいやすいかもしれません。

編入先の大学には、編入生も受け入れてくれるサークルが複数ありました。私が当初入会を考えていた(2020年5月現在も籍がある)サークルも、編入生を受け入れているところでした。入会までに一度しか新歓にいかなかったのにもかかわらず、私のことを覚えてくれている人が複数人いました。これには驚きましたね。私の顔を見ただけでまず「この前来てくれた、文学部の編入生の子だ」と言われたので、編入生であるということがいい方向にはたらいてくれた例かなと思います。

 

 

書き忘れていることがいくつかある気もしますが、今回はこのあたりで書き終えたことにします。

 

それではまた!

プリンは自粛しません

自粛期間中もプリンを食べるよ

ぷりん ぷぷりん ぷぷぷりん

こんにちは。葵です。

 

新型コロナ感染症拡大防止のための自粛期間中ですが、私の家の冷蔵庫の中は三密ならぬ十密になっています。どこからか「密です密です」とか「ソーシャルディスタンス」とか聞こえてきそうですが、これは許されるでしょう。

 

密です!!!!

幸せです!!

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 冷蔵庫の中にプリンが入っているだけで、口角が上がってしまいます。嬉しいなあ。

今回は、セブンイレブンとローソンとスーパーで仕入れてきました。初めてお迎えしたプリンがいくつかあるので今から食べるのが楽しみです。

 

 

それではまた!

単位認定で心を折られてからが編入だ

ぷりん ぷぷりん ぷぷぷりん

こんにちは。葵(@No_AA89BD)です。

さて、本稿は、編入した後の一年間を振り返ろうということで書いていきます。ただ、一年の振り返りを一気に書こうとしたら膨大な文字数になってしまったので、少しずつ分けて書いていきます。今回は単位認定の地獄の記事です。どうぞよろしくお願いします。

 

1. 半分逃げていった私の取得単位

入学前に単位認定の審査のための書類を提出し、入学式から数日後に単位認定の申請結果が通知されました。単位認定とは、編入前の所属(大学・短大・専門学校等)で取得した単位を編入後の大学の読み替えることです。つまり、いくらか単位を取得している状態から編入することになります。認定単位数の上限などの決まりに関しては編入後の大学ごとに異なり、それに基づいて編入生一人ひとりの単位認定がなされます。

私は編入前の大学で98単位取得していました。しかし、編入した大学の単位認定の仕方は、指定された範囲内の科目のうち最大60単位申請することができる、というものでした。一括認定ではなく、一つひとつの科目を読み替えていくスタイルの申請だったため、編入前と編入後の専攻が異なる私は厳しい戦いを強いられました。読み替えできそうな科目があまり多くなかったため、最大60単位申請できるところを私は53単位分しか申請できませんでした。

 

単位認定の結果はというと...

49単位!!!!!!!!!

 

???!?!!!?!?!?!??!!!??!!

編入しなければ98単位あったのに、編入したら49単位に。ぴったり半分です。ちょうど1/2になるように誰かが裏で操作でもしたのか???(してない)

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実は49単位は確定版で、最初の通知のとき(教授会での決定はまだなされていなかったとき)は47単位でした。これでも2単位増えたんですよね...。増えた2単位は英語の単位でした。「英語 □ ○○○(□に入るのは数字、〇に入るのはその授業で扱うテーマ名)」を複数個申請したのですが、なぜか申請が通っていなかったので先生方に聞いてみました。すると、○○○の部分が違っていても□の数字が同じ科目は取得上限がある、とのこと。でもそんなことは、もらっていた書類のどこにも書いてなかったです。事務の方に確認すると、そもそも上限があるともないとも、どこにも書かれていない、と言われました...。ということで、少々回り道をしましたが無事に2単位をもぎ取りました。それでも49単位なのですが...。

 

2. 過去のツイートから単位認定を振り返る

単位認定に関する一連の私の過去のツイートはこんな感じ。

Twitterでは割と淡々と報告していましたね。卒業要件単位は124単位なので、最低でも75単位を編入後にとらなければいけません。3年前期は18科目34単位を履修登録しました。

 

Twitterでの報告はケロッとした感じの内容でしたが、実際は単位認定の結果がわかってからの1~2週間はほぼ毎夜、泣いてしまっていました。親にも友人にも、言えたのは、49単位しかもっていない状態で3年生が始まるということだけでした。胸がえぐられるような気持ちは、言えなかったです。もし言ったら、自分の編入するという選択が間違っていたかのような気持ちに飲み込まれてしまいそうで。たとえどんなことばが返ってきても結局はこれから自分でどうにかするしかないんだって。慰めのことばなんか聞きたくない、と当時は思っていました。

でも今考えると、誰かに聞いてほしかったんだと思います。何も言ってくれなくていいし、かわいそうだなんて思わなくていい。ただただ聞いてほしかったんだと思います。

 

一時期は教職とって卒業しようかなども考えましたが、さらに自分自身で考えたり、周りの人と話したりして、結局教職はとらないことにしました。

認定単位数が想定よりも少なかったことから、編入後の履修科目や時間の使い方について再度考えなければいけませんでした。自分の人生を再考すること自体が辛いのではありません。時間がない中で、短期間のうちに一定の答えを出さなければならなかったのがきつかったです。履修登録の期間が延長されることはないし、時間はどんどん過ぎていきます。大学生を2年経験してきたけれど、大学が変われば様々なシステムも変わるので、そのストレスもありました。もう少し時間に余裕があったらよかったなと思います。

 

3. おわりに

最後に、大学に対して言いたいことを言って本稿のまとめとします。

編入試験出願時の要件として決められている単位数分は認めてほしい!!!

60~62単位は最低限欲しい!!!

「単位認定で心を折られてからが編入だ」なんてタイトルをこの記事には付けましたが、もちろん本音としては、心折ってくるなと声を大にして言いたいです。編入先の大学の一員になるために受ける洗礼は、過激なものじゃなくていいでしょう?

 

 

それではまた!

ごあいさつ

ぷりん ぷぷりん ぷぷぷりん

こんにちは。葵(@No_AA89BD)です。この度、ブログをはじめました。一人の編入生の、編入後の記録として見ていただけたらなと思います。

 

1. 自己紹介

まず、簡単な自己紹介をしておきますね。

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さらに詳しく知りたい方は、編入学基礎Ⅰ(2単位)のサイトにある、千葉大学編入受験体験記を読んでいただければと思います(20,000字弱の記事なので、時間があるときにプリンを食べながら読むことをおすすめします)。編入学基礎1(2単位)のサービス終了に伴い、本ブログの方に体験記がお引越ししました。体験記は下のリンクからご覧ください。 

purin-no-hajikko.hatenablog.com

  

自己紹介と言いながら、特に紹介することはなかったです...。ひとことで言うと、編入したプリンの人です。葵という名前なのに、プリンさんって呼んでくれる人もいます。ちなみに、FFさんのプリンツイートを見つけたら即ファボします。

 

2. ブログを始めた理由

このブログを始めた理由は2点あります。

第一に、未来の編入生のために記録しておきたかったから。

第二に、未来の自分のために記録しておきたかったから。

 

編入の記録といえば、私の場合は、編入学基礎Ⅰ(2単位)編入体験記を寄稿してあります。前述の通り、体験記は本ブログ内にお引越ししました。しかし、体験記には編入を志したところから退学前までしか書いていません。現時点で私は編入先を公表していないので、他の寄稿者さんたちがやっているような認定単位数などの追記ができないのです(編入学基礎Ⅰ(2単位)は受験校ごとに体験記を見られるサイトであるため、編入後に関する追記をすると編入先を明かすことになる)。

また、ななし(@nanametal_)さんが長期にわたって編入に関することをブログ記事に残してくださっていることに影響されたのも、ブログを始めようと思ったきっかけです。ななしさんのブログには、編入生の編入後について知ることができる記事が複数あります。編入後の生活についてのまとまった記録を残してくださる人はあまり多くないのでありがたいです(私も含め、編入後のことをTwitterで発信している人は最近増加したと感じるけれど、一覧性に欠けるという点でTwitterはブログやnoteに引けを取っていると思う)。

編入した後の学生が、どんなことにどのように取り組み、どんな進路を選択したのかを、編入前の私は知りたかったです(今も知りたい)。私のTwitterアカウントでのツイートからも私の足跡の一部を見ることはできますが、なにしろ大量のプリンに埋もれているので見にくいかと...。

 

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ププププププププププププププププププププププ

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リリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
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ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン
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...はい。 こんな感じだと思います。はい。

編入学基礎Ⅰ(2単位)の中の自身の記事に追記してくださる方や、自身のブログやnoteで体験を書いてくださる編入の先輩方がいて、しかも足跡を残してくださっていることから、私もまとまった記録を残しておきたいと思うようになりました。

 

ここまでの内容は、どちらかと言えば、未来の編入生のために記録するという側面が見えがちですが、私が記録する理由はそのためだけではありません。記録するというのは、確かに私がそのときそこに存在したことを、後に残しておくことです。そしてそれは未来の編入生のためでもあり、未来の自分のためでもあります。過去の自分の記録によって気づかされたり応援されたり力をもらったりすることもあるから。...とは言いつつも、そんなに気張らずに、私の編入体験記の続きを書いていきたいと思っています。

 

 

マイペースな投稿になると思いますが、どうぞよろしくお願いします!